運動しても"◯◯”を意識しなきゃ効果が出にくい?!
10代の頃と同じように運動をしたり食事制限を行っても、思うように結果が出ないという経験をしたことがあると思います。
運動をしても効果を感じられないと思う方は、運動のタイミングや方法に問題があるわけではなく、筋肉量の低下に伴い代謝が落ちていることが原因かもしれません。
下がった代謝を運動でカバーしようと思うと、想像以上に頑張らなければなりません。例えば20~27歳の人がランニングで1時間走ったときの消費されるカロリーが500kcalだとすると、40~59歳では400kcal以下になるといわれています。
この差はおよそ100kcalほどで、白米にするとお茶碗1/3杯分のカロリーになります。
運動を習慣化しても代謝が低いままでは結果が出にくくなり、投げ出してしまうことも。運動の効果を得るためには、筋肉量を増やして代謝を上げること、この2つが必要です。
代謝とは?
代謝とは、私たちの体がエネルギーをつくり、細胞や組織の維持・修復を行うための一連の化学反応のことを指します。代謝によって体内組織はフレッシュに保たれ、私たちの健康と美しさを維持するために欠かせないものです。
代謝は大きく分けて「エネルギー代謝」と「新陳代謝」の2つに分類されます。
ダイエットで着目するべき代謝はエネルギー代謝で、私たちの体が食べ物をエネルギーに変え、生命活動を維持するための一連の化学反応のことを言います。
「エネルギー代謝」を簡単に説明すると、基礎代謝、活動代謝、食事代謝の3種類に分けられ、それぞれの割合は基礎代謝60%、活動代謝30%、食事代謝10%になります。
基礎代謝は何もしていなくても体が生きるために使うエネルギーのこと、活動代謝は運動や日常生活の動作によって消費されるエネルギーのこと、食事代謝は食べ物を消化吸収する際に使われるエネルギーのことを指します。
代謝が高い人、すなわち筋肉量が多い人は少ない人と比べて運動をしたときの消費エネルギーも高くなるため、筋肉量を増やして代謝のアップを意識することで、エクササイズの効率が上がりより効果的になるといえます。
年齢とともに筋肉量が減る原因
筋肉量が年齢とともに減る原因は、脳下垂体から分泌される『成長ホルモン』にあります。『成長ホルモン』とはその名のとおり、子どもの頃は骨に働きかけて身長を伸ばす働きをしますが、大人になると筋肉や骨、皮膚を丈夫にしたり脂肪の分解を促してくれます。
しかしながら、この成長ホルモンは10代をピークに20代からは減少していくため、意図的に筋肉を増やす運動をしなければ、基礎代謝は落ちる一方です。基礎代謝が最も多いのは10代と言われる理由の1つとして、成長ホルモンも関係していることがわかりますね。
それでは、代謝をアップして運動の効果を得るために、筋肉量を効率的に増やす方法について、お伝えします。
筋肉量を増やすためのポイント
1.大きな筋肉を動かす・鍛える
大きな筋肉がある部位は下半身です。全身の筋肉の6〜7割を占めているため、下半身の筋肉を動かして鍛えることで効率的に筋肉量を増やすことができます。
下半身を鍛える筋トレは、大臀筋、大腿四頭筋、ヒラメ筋を鍛えるスクワットや、お尻や大腿四頭筋、ハムストリングスを鍛えるランジなどがあります。
筋肉トレーニングが苦手な方は、ウォーキングやヨガ、ピラティスなどで下半身を鍛える方法もおすすめです。
2.運動時に負荷をかけて行う
下半身の筋肉を動かすときには、負荷をかけて行うようにすると効果的です。スクワットであれば、腰の上げ下げにそれぞれ8秒ずつかけるスロースクワットや、歩幅を広めに歩くウォーキング、マシーンを使ったピラティス、ポーズに時間をかけて行うスロー系のヨガなどです。
3.体重の増減ではなく、見た目を重視する
代謝を上げるためには筋肉量を増やさなければならないため、筋肉量は脂肪よりも重く、体重が増えたことで中断したくなるかもしれません。有酸素運動は体脂肪を落とすことに効果的ですが、代謝を上げる観点では筋肉を増やすことが重要です。筋肉量を増やすことで見た目が引き締まり、運動をしたときのエネルギー消費量も上がるため、体重にとらわれず見た目を重視するようにしましょう。
プラスαで代謝を高めるためには?
筋力トレーニングに加えて、運動前後のストレッチを行ったり、代謝を高めるお水を飲んだり、夜ふかしをせずに早起きを心がけることも代謝をさらに高めるうえで、非常に効果的です。
運動前のストレッチは筋肉や関節の柔軟性を高め、運動パフォーマンスが向上し、エネルギー消費量が増加するため、代謝がアップします。運動後のストレッチは、血流をアップしスムーズに老廃物の排泄が行われ、基礎代謝が上がりやすくなります。
また、硬水を飲むことで運動時の汗によって失われたミネラルを補給することができます。また、硬水に含まれるカルシウムとマグネシウムは、ビタミンと一緒に代謝に関わる酵素の働きを助けます。そのため、ミネラルが豊富な硬水を飲むことで代謝が上がりやすくなるというメリットもあります。
そして、夜は夜ふかしをせずに早寝早起きを心がけてくださいね。良質な睡眠はストレスの緩和や食欲をおさえられる上に、早起きで朝日を浴びると代謝が上がりやすくなります。
これから運動を始める方だけではなく運動を継続している方でも、筋力トレーニングを行うときには負荷をかけることを心がけてみてください。
また、トレーニングをした日にはさらに代謝を高められるように、1日の過ごし方や口にするものを気にかけることも大切ですね。